Publication

Proceedings of the 31th Annual Convention of Japan Society of Developmental Psychology (Osaka International Convention Center, Japan), 427 (2020)
How does a residential mother recognize the father’s parenting time following divorce?

Author

Jikihara Yasumitsu & Ando Satoko

Category

Conference presentation (Poster)

Abstract

子どもと同居する母親の面会交流の受け止め尺度を用いて,受け止めの個人差を検討するため,348名の母親を対象に調査を行い,クラスター分析による類型化を行った。その結果,4群が抽出され,2.低期待・高不安群では,父の暴力,面会交流を巡る困難,元夫への怒りが有意に高かった。同居中だけでなく離婚等を巡っても困難が高く,面会交流にも消極的な群と考えられる。3.平均群では,面会交流を巡る困難や怒りは2.低期待・高不安群と同様に高かったものの,元夫からの解放は低く悲嘆も高い点が特徴的であった。面会交流の中断群が多いことから,期待や失望を繰り返している可能性が考えられる。1.全低群は,暴力や関わり満足は中程度であったが,面会交流を巡る困難や元夫への怒りは低く元夫からの解放は高かった。再婚相手や交際相手のいる割合が高い傾向にあり父親との関係が希薄になり,期待も不安も低かった可能性がある。最後に,4.高期待・低不安群は,暴力や面会交流を巡る困難は有意に低く,離婚前の関わり満足は最も高かった。継続して実施されている割合も有意に高く,母親も父親の関わりに期待しているものと考えられる。以上から,面会交流を巡る母親の受け止めは様々であり,類型に応じた支援が必要であることが示唆された。